日本縦断 Day73 南アルプス縦走(深南部)
日本縦断
2018.7.18(水) DAY 73-3(通算-南ア)
晴→ガス→雷 18.2℃〜24.0℃
起床 / 朝食
4:30 / 4:55 茸雑炊
登山行程
PT1921 6:05 →大根沢山→ルートミス(引き返し)→
大根沢山→ブナ沢コル→PT1847→PT2075→椹沢山 15:35
宿泊地
椹沢山頂上付近
夕食 / 就寝
なし / 19:45
行動時間:9時間30分
歩行距離:約7km 累計:約1,287km
歩 数:約17,380歩 累計:約1,800,388歩
出費:¥0 費用合計:¥157,965
課せられたミッションは2つ
限界まで水を節約&大根沢山を下って信濃俣へ続く尾根へ出ること!
大根沢山までは急斜面を直登する
相変わらず道は不明瞭、倒木も多くて全然進まない
少し楽そうな巻道はあるが、そのほとんどが獣道で突然行き止まりとなる
そこから尾根に登り返すのにも一苦労.2時間くらいして大根沢山の頂上へ出る
頂上は広い樹林帯.三角点でGPSの座標を確認し、高度計・コンパスを補正する
地図では緩い斜面の左を下るが、新しいピンクテープと赤・青の紐があり、それに従う
異変に気付いたのは30分ほど経った頃
ん・・・?、何で下るはずなのに登ってるんだ…??
コンパスも少しずつズレてきているし…
「新しい道ができてこの先の尾根から分岐があるのだろう…(希望的観測)」
こんな都合のいいことを考えてもう30分ほど進む
コンパスの北がほぼ真逆を指すようになって確信する.道が違っている!
まずはザックを降ろして冷静になる
下りで約1時間かかったのだから、引き返すにはその1.5倍の時間が掛かるだろう…
そのうえ歩きにくい急斜面もある…
そして何より、貴重な水を浪費してしまったことに対する嫌悪感…
正直ウンザリしたが、気を取り直して出発する
「都合のいいように解釈する」という遭難者の心理状態に陥っていた
内心焦っており、超スピードで大根沢山まで登り返す
今度はテープではなくコンパスを信じて左側を直進する
そして発見する!幹に打ち付けられた分岐と消えかかった「光岳方面」の文字!
どうやらさっき進んでいたのは「明神林道」方面への道だったのだ
分岐を進むと、地形図からでは想像も出来ないような急斜面とガレ場の連続
道は…道はどこにある…??
縦横無尽に走る獣道の中から歩きやすそうな場所を選んで進む
ストックが何度も倒木に引っ掛かって大変だった
ザレ場は雪山歩行技術の直下降でガンガン降りる
汗をかいた顔に虫がわんさか集まってきて、最高に不快だった
耳は虫刺されでパンパンに腫れ上がり、出血していた
その後、巨岩の立ちはだかるブナ沢のコルへ出て、尾根へ取り付く
途中幾つか三角点があったので、読図事項を補正しながら進んだ
ビバーク予定地だった信濃俣まで行くことは到底不可能
そのはるか手前の椹沢山で時間切れとなる
明日は何としてでも光岳小屋まで辿り着かなくては…
自分の正確な位置が把握できないのは恐怖と不安でしかない
見渡す限り樹林帯で展望もほとんどない
行動中は高度計の示す標高を地形図の等高線と照らし合わせる
そして、ピークとコルを読み、大まかな位置を把握する
GPS座標を地形図の緯度経度に当てはめ線を引き、その交点がおおよその現在地
となるので幾分正確ではあるが、何とも言えない不安は残ったまま
読図で大切なのは自分の判断を信じることだと思った
昨夜同様、水の節約のため夕食はなし
相変わらず獣の声で賑やかな夜だった